幸せの証拠

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日常の解像度をあげるためにできることを書いています

人生を変える勉強

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こんにちは。まいまいです。


ブログを見に来てくださってありがとうございます。


本日は『たった一度の人生を変える勉強をしよう』という本についてのお話です。


著者は藤原和博さんという東大卒→リクルートのトップ営業マン→東京都公立中学校で民間人初の校長先生と異色の経歴を持つ方です。
この方、何がすごいかって文字だけで読者の頭の中をかき回してくるんです。自分で考えさせることに長けているので校長先生という職業が合うのも頷けます。


内容としては、題名の通り人生を変える勉強なんですが中高生向けに書かれているのでとても分かりやすい文章で構成されています。200ページほどで2時間もあれば読めてしまう内容ですが、これからの時代で必要な『つなげる力』を養うことについて書かれています。


つなげる力』についてですが、社会に出ると正解がない問題がたくさんあります。学生の間はテストがあって答えがあって成績がありますが、社会人には上司からの命令や部下の育成、家庭のことなど正解がない問題ばかりです。これらは記憶することで答えが出てくるものではありません。


以前は社会人になると一生懸命働いて出世して、結婚をして家庭を持って、子供を作って幸せに暮らすことが正解とされている時期がありました。しかし現代は楽しいことや美味しいもの便利なもので溢れています。ここで著者は正解は『人の心の中にある』と言っています。例えが秀逸なのでご紹介させて頂きますが、今まではジグソーパズルのような正解のある人生だったが現代はレゴブロックのような考えて作り出す人生になっていると言われています。


本書の引用になりますが、フランスの一般家庭ではテレビがリビングルームではなくベッドルームにあるそうです。リビングルームは食事や会話を楽しむための空間だからという考えのようです。これって日本では考えられない文化の違いですよね。幸せには様々な形がある例ですね。


本書では大切な能力について解説されています。

 

  • シミュレーション能力
  • コミュニケーション能力
  • ロジカルシンキング能力
  • ロールプレイング能力
  • プレゼンテーション能力


以上の5つです。
では、本書で用いられている簡単な例で説明していきます。


最初にシミュレーション能力ですが、どうすればうどんの美味しさを世界に広められるか、どうすれば儲かるハンバーガー店が作れるかなどを考えることが例として挙げられています。詳細な条件や考え方は省きますが、考えるうえで必要なことは考える材料となるものを知っているかどうかです。
まず、うどんをどうやって外国の方に説明するのでしょうか。ハンバーガーひとつ作るのにかかる原材料費や人件費、広告費はいくらになるのかなどそもそも知っていないと考えられないことがあります。本書の中で語られていますが、学校で習う勉強がいらないのではなくて習った上でどう考えるかが重要です。これは『人生の攻略法』の記事でもありましたが、学歴や知識が幸せに生きるうえで必要であることに繋がりますね。


次にコミュニケーション能力ですが、本書ではブレイン・ストーミングやディベートが例で挙げられています。相手の意見を聞き、自分の意見を客観的にみることが必要ということです。
また、なぜ優秀な人は会社を設立するのか。それは人はひとりではできることが限られてくるので、人を集めて解決しようとしていると書かれています。


次にロジカルシンキング能力ですが、簡単に言うと疑うことです。ハンバーガー店の例では、そもそもどのような客層が利用するのだろうと売れる原因を考えることが挙げられています。
また、勉強部屋を作れば勉強をするのかという問いでは「東大生の約半数は子供時代に自分の部屋よりもリビングやキッチンで勉強することが多かった」というデータが以前あったと紹介されています。必要に思っていることが、そもそも必要かどうか疑ってみる力も必要ですね。


次にロールプレイング能力ですが、ここでは避難所で800人配られるはずだった700個のロールケーキが例として挙げられています。実際にある避難所で起こったケースだということですが、避難所ということで公平な場所で不公平感が出ないように問題を解決するロールプレイです。実際にはロールケーキは100個足りていないのでそのまま配ると不公平になるので、ロールケーキの援助を断るという選択をしたそうです。これは大いに考える余地がある例ですね。


数学的にいうと、700個を0.875個に分けると800人に生き渡りますが0.875個という数字は現実的ではありません。そこで著者は綱引きでも玉入れでもパン杭競争でもじゃんけん大会でもいいから娯楽の景品としてロールケーキを提供することを挙げています。そもそもロールケーキが嫌いな人は参加しないし、3つも4つも食べたい人もいるかもしれないので、みんなが”納得”するような配り方をする必要があります。
その場にいる人やその場の雰囲気、そこに至るまでの流れなどをロールプレイを通じて考えることが大切という例ですね。


また、面接も例として挙げられています。誰もが経験する面接ですが、正解はありません。周りの人の意見やネットを駆使してマニュアルのようなものを探します。ですが、自分が面接する側の人間になったロールプレイをしてみれば面接官が注目してみているところに気が付けるという例です。


最後にプレゼンテーション能力ですが、これがわたしは一番大切だなと思いました。
ここまでシミュレーションやコミュニケーションについて考えてきましたが、結局は自分の考えでしかないので人に共有し共感してもらってこそ意味があると思います。


すごく納得いったのが、学生の頃の校長先生の話です。今まできっとたくさん聞いてきたし、とてもいいこと言っていたんだろうなと思いますがひとつとして覚えている話はありません。これは校長先生のプレゼン力に問題があると著者は言っています。


ではプレゼンには何が必要か。それは『ストーリー』です。「それってなに?」「詳しく聞きたい!」「もっと聞きたい!」「続きはどうなるんだろう?」とワクワクさせることが共感につながり、ひいては他人を味方につける力になると書かれています。


そして最後には”自分”をプレゼンする能力を鍛えることが大切だと書かれています。自分を似ている芸能人に例えるため、過去の失敗などを面白おかしく話すための勉強が生きていく上では今までしてきた勉強とは別に必要だと言うことですね。


個人的には現在、転職活動中にこの本を読みこの記事を書いているため、自分をプレゼンする力については勉強以上に生きていく上で大切だなと感じます。


本当に読みやすく、具体例が頭の中に展開されていく感じが大好きな本です。是非、手に取って読んで、人生を変える勉強をして幸せに生きる方法を考える機会にしてみてください。


本日もお読み頂いてわたしの幸せがひとつ増えました。


コメントお待ちしております。