読書感想文~伝え方が9割~
こんにちは。まいまいです。
ブログを見に来てくださってありがとうございます。
本日は『伝え方が9割』という本の読書感想文です。著者はコピーライターの佐々木圭一氏です。
ずっと前に友人におすすめされていたのですが、やっと読むことができました。
“伝え方が9割”というタイトルにもある通り本書はとても読みやすく、また心に訴えてくるものがありました。
特に最近はLINEやZOOM、オンラインゲームなど対面して会うことが少なくなってきたこともあり、デジタルな伝え方にも気を使いたいところですね。
是非参考にしてみてください‼
コトバの一般常識にサヨナラ
「愛している」と「愛してる」この2つのコトバを見てください。
国語として正しいのは「愛している」です。
しかし、本書では「愛してる」が正解だと書かれています。
少し恥ずかしいですが、口に出して言ってみてください。「愛している」と「愛してる」。
「愛している」の方はどこか堅く、教科書的な感じがします。
気持ちをストレートに伝えるには「愛してる」の方が伝わりそうな気がしませんか?
ブログを書いていると正しい言葉遣いをしようとか、間違った言葉に気をつけようとか思ってしまいますが、そのせいで相手に伝えたいことが伝わらなかったら悲しいです。
そのため、このブログもできるだけ読んでくれている方に伝わりやすくしたいと思っています。
良く言えば今風のコトバで、悪く言えば適当なコトバになってしまうのですが、コトバは時代や人と共に変化するものだと思っていますのでそのときに一番伝わりやすいコトバを選んでいきたいですね。
コトバは誰にも自由です。
「イエス」に変える3つのステップ
本書の根幹と言うべきものがこの「イエス」に変える3つのステップです。
①自分の頭の中をそのままコトバにしない
②相手の頭の中を想像する
③相手のメリットと一致するお願いをつくる
文字だと難しいので、本書でも挙げられている具体的な例を用います。
- 「デートしてください」→×あなたのメリットでしかない。
- 「驚くほど旨いパスタどう?」→〇相手の好きなもとをもとにつくり、相手のメリットに変わった。
こんな感じです。前者だと“イエス”か“ノー”だけの選択肢になってしまいますが、後者だと驚くほど旨いバスタってどんなものなの!?と会話が広がったり、【デート】というコトバを使わずとも実際はデートに誘えるところがいいですね。
ここでのポイントは上手い言い回しに変えることではなく、相手の立場になって相手のメリットを考えることにあります。
ファーストフードでの著者の体験談では、早くご飯を済ませたいのになかなか商品が来ないときに店員さんの一言で待つことに決めたそうです。それが、
- 「できたてをご用意いたします。4分ほどお待ちいただけますか?」
でした。“できたて”という客側のメリットを考えた上でお待ちいただけますか?と聞いている点が待つのも悪くないかと思わせますね。
次に、飛行機が空港に到着した際のアナウンスの例です。
- 「後方のお客さま、お時間がかかってしまうので、ごゆっくりお支度ください」
飛行機が到着して、皆が我先に降りようとするあの光景が目に浮かびますね。
そんな嫌な時間を“ゆっくり支度する時間”に変えてくれる素晴らしいコトバです。
嫌いなこと回避
先ほどは相手のメリットを考えたコトバでしたが、こちらはその反対で相手のデメリットを考えた例です。
芝生が踏まれて困っているときにどう書いたら人は芝生に入らなくなるでしょうか。
- 「芝生に入らないで」→×あなたのメリットでしかない。
- 「芝生に入ると、農薬の臭いがつきます」→〇相手のデメリットを考えて、あなたのお願いを聞くことがメリットになった。
次に、チカンが多発している地域で効果のあるポスターとはどんなものでしょうか。
- 「チカンに注意」→×チカンにとって注意してるのねと伝わっただけ
- 「住民の皆様のご協力で、チカンを逮捕できました。ありがとうございます。」→〇チカンにとってみれば住民が協力しているのは都合が悪いですし、何より逮捕は困ります。
また、あなたの家の前にいつも自転車が置かれて困っているとします。どんな看板を立てれば自転車が置かれないようになるでしょうか。
- 「自転車を置かないで」→×あなたのメリット
- 「ここは自転車捨て場です」→〇相手の自転車を捨てられたら困る‼というデメリットとあなたのメリットが一致します。
コトバを変えるだけで効果が変わる、考えさせられる例ですね。
チームワーク化
勉強が嫌いな子供に勉強させるにはどうしたらいいでしょうか。
- 「勉強しなさい」→×毎回のごとく、あなたのメリットでしかありませんね。
- 「いっしょに勉強しよう」→〇面倒なことであっても、人は人と一緒であれば動くものです。自分から動くことで子どもも一緒に動かすことができます。
仕事でもなんでも相手に任せっきりにするのではなくて、「わたしはこっちをするから、あなたはこれをお願い」とすると相手を動かすことができるかもしれませんね。
また、実際に行動しなくてもその場でチームワーク化できるコトバがあります。
「わたしも一緒です」
このコトバは相手にとってあなたは同じ存在だと知らせることで興味や共感という感情を持たせることができます。
傾聴というビジネス用語がありますが、根底にはチームワーク化することでメリットやデメリットを共有できることがあるのでしょう。
ギャップ法
この方法は心を動かす技術です。
普段の会話の中でというよりも、ここぞというときのメールやSNSの発信などで使えそうだなと思いました。いくつか例をあげてみます。
- 「あなたが好き。」→「嫌いになりたいのに、あなたが好き。」
“嫌いになりたい”というコトバで基準となる地点を下げることでより“好き”というワードにギャップが生まれます。
- 「これは、あなたの勝利だ。」→「これは私の勝利ではない。あなたの勝利だ。」
これはオバマ元大統領が就任時に行ったコトバです。選挙を戦ってきた人々への称賛ですが、“あなた”の反対側である“私”というコトバを前に置くことでギャップを作り出したものです。
他にも、
- 「私は味方です。」→「誰もが敵になっても、私は味方です。」
- 「ここのラーメンは旨い。」→「他の店がまずく感じるほど、ここのラーメンは旨い。」
などなど、ギャップを作れば人の心に感動を作ることができます。コトバって本当に面白いですね。
赤裸々法
最後はよりコピーライター風になる方法です。それは“体がどうなっているか”を付け加える赤裸々法です。
- 「あなたが好き。」→「くちびるが震えてる。あなたが好き。」
“くちびるが震えてる”というのが赤裸々ワードになります。また、“震えている”ではなく“震えてる”というのも口語的で感情を揺さぶりますね。
- 「お腹がすいた。」→「何も考えられない。お腹がすいた。」、「お腹がぐっとしめつけられる。お腹がすいた。」
“何も考えられない”や“お腹がぐっとしめつけられる”など赤裸々ワードを入れることでホントにお腹がすいてしょうがない感じが表現できます。
- 「素敵な夜でした。」→「思い出しても顔が真っ赤になるぐらい、素敵な夜でした。」
赤裸々ワードを入れることで生命力溢れるコトバに変えることができます。
以上、『伝え方が9割』についてご紹介させて頂きました。
言語が違っても【サプライズ】があると人はドキドキします。
人種が違っても【ギャップ】があると人は感動します。
地域が違っても【赤裸々】なものに人は引き込まれます。
国が違っても【リピート】があれば記憶に残ります。
文化が違っても【クライマックス】に注目します。
人を動かすのは感動です。その感動をひとつでも多く、そしてもっともっと伝えることができればいいなとブログを書きながら思うことができました。
本日もお読み頂いてわたしの幸せがひとつ増えました。
コメントお待ちしております。