幸せの証拠

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日本人が不幸な理由

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こんにちは。まいまいです。

 


ブログを見に来てくださってありがとうございます。

 


本日は独立行政法人経済産業研究所が2011年に発表した研究(少し古くてすみません)、『労働時間と満足度』を読んだまとめをお話したいと思います。

 


本研究は日本・イギリス・ドイツの3カ国間での比較がされています。かなり詳しく分析されているので興味がある方は是非読んでもらいたいのですが、今回は研究結果が図に分かりやすくまとめられているので、抜粋してお話したいと思います。

 

労働時間

 

まず最初に、日本の労働時間はイギリスやドイツと比べて長いでしょうか、短いでしょうか。

 


日本の長時間労働と生産性の低さはよくメディアなどでも取り上げられ、刷り込まれているのでわかりますね。

 

 

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正解はイギリス<ドイツ<日本の順で労働時間は長くなります。その違いは次の勤務形態です。

 

勤務形態

 

 

日本でもフレックスタイム制や労働裁量性などが言葉として広がってきましたが、まだまだ少数派でしょう

 

 

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イギリス・ドイツがフレックスタイム勤務や裁量労働制が多いのはもちろんですが、一番の違いは短時間勤務の割合でしょう。

 


フルタイムで働くことが当たり前で、周りとの同調性を大切にする日本人の特徴だと思います。

 


そんなフルタイムで働きたがる日本人ですが、満足度はどうでしょうか。次の労働時間満足度で示されています。

 

労働時間満足度

 

 

 

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男女で大きな差はみられませんね。しかし、日本の短時間労働者の満足はイギリス・ドイツと比べて明確に低く、また男女ともに同じ傾向であるのは日本人が働き者である性格なのでしょうか。

 

 

注意点として論文中では以下のように考察されています。


フライ=スタッツァー(2005)は、経済学における幸福のとらえ方を論じる際に、多国間の比較可能性について、アメリカ人は自分が幸福だと主張する傾向があるのに対して、日本人は、謙遜を重視するため非常に幸福だと告白することをためらう傾向にあり、満足度が低い傾向にあることを指摘している。満足度の調査では、個人の主観的な評価を尋ねるために、同じ質問をしても、質問に対する受け止め方や表現の仕方に、国民性や個人差がみられると考えられる。満足度に関した国際比較研究を行う際には、そうした点に配慮する必要がある。

 


要は、日本人は恥ずかしがり屋だから自分のことを幸せだ‼なんてあえて言いませんよってことですね。数字を真に受けてはいけないという難しい見解です。

 


次に労働時間が生活に及ぼす影響をみてみましょう。

 

生活満足度

 

 

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図からも日本の生活満足度の低さがはっきりとわかりますね。そして本研究では以下のように考察されています。

 

週労働時間の変化にともなう生活満足度の変化が、労働時間満足度に比べると小さいということは、生活満足度は、労働時間や仕事だけでなく、健康、金銭、住宅等さまざまな要因が絡み合った総合指標であるため、週労働時間との関連が、労働時間満足度に比べて弱いからと考えられる

 


当たり前の話ですが、仕事を頑張るだけでは満たされないということですね。

 


先日、同僚との食事の際にこんなことを聞きました。

 


「夫はわたしが目覚める前に家を出て、『おはよう』も言えない。帰りはわたしの方が早く、ひとりで夜ご飯を食べ終えて家事が片付いた頃に夫が帰ってきてはじめて『おかえりなさい』と会話する。わたしも持病があるし夫を支えるために家事も頑張りたいので仕事を辞めようと思う。」

 


これを聞いたとき仕事がプライベートに及ぼす影響も、プライベートが仕事に及ぼす影響も少なからずあるが、変えることもできると感じました。

 


仕事は変えられないでしょうか。生まれた時から死ぬまで同じ仕事をしないといけないのでしょうか。もしそうだったら、世の中こんなにたくさん転職サイトが溢れていませんよね。

 


プライベートは変えられないでしょうか。役割や曜日で家事を分担することは可能ですよね。自分の時間を相手のために割いてあげることが相手の満足度にも自分の満足度にもつながると思います。もちろん、『義務』ではなく『GIVE』の精神で行うことが大切です。

 

労働時間の希望

 

最後に労働時間の希望をみてみましょう。

 

 

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日本人は長時間労働がゆえに労働時間を減らしたい人が多いと考えられます。

 


また、週35時間未満の労働時間でも日本人は労働時間を増やしたい人はもっとフルタイムで働く人とそれほど変わりがないのに対し、イギリス・ドイツでは増やしたい人の割合がかなり多いことが目につきます。

 


労働時間を増やしたい・減らしたいという希望は現在の満足度が高くないこととイコールのように思えます。イギリス・ドイツでは雇用の安定化、日本では働き方改革の更なる推進が行われそうですね。

 


新型コロナの影響で在宅勤務が増えましたが、その生産性はオフィス勤務の60~70%という研究結果もあります。

 


また、特に新型コロナを契機に開始した人は平時から行っていた人に比べてかなり低く、高学歴者・高賃金者・長時間通勤者は在宅勤務による生産性低下が相対的に小さいとされています。

 


日本でも仕事と生活の調和、ワーク・ライフ・バランス【WLB】が重要視されていくことは本研究からも間違いないでしょう。

 


残業や長時間労働、みんなと一緒という美徳はもはや過去のものです。

 


周りの目を気にすることなく、進んで『わたしは仕事に満足しています‼』と言える環境こそが現代においてふさわしい仕事のかたちだと思います。

 


皆さんも一度、自分にとっての仕事と生活がどのようにいけば満足か考えてみてはどうでしょうか。

 


本日もお読み頂いてわたしの幸せがひとつ増えました。

 

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