幸せの証拠

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ヒヤリハット事例と対策-① 計数間違い・剤形間違い・名称間違い

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こんにちは。まいまいです。

 


ブログを見に来てくださってありがとうございます。

 


本日は『ヒヤリハット事例と対策』ということで医療従事者であればおなじみのヒヤリハットについて記事にしたいと思います‼

 


ヒヤリハットとは、危ないことが起こったが幸い事故には至らなかった事象のことです。ハインリッヒの法則が有名ですが、1件の重大事故のうらに29件の軽傷事故、300件の無傷事故(ヒヤリハット)があると言われています。

 


大学で必ず習いますし、誰もが知っている言葉ですが調剤事故・過誤はなくならないのが現実です。

 


そもそもヒヤリハット】という言葉を知っているだけでは何の役にも立ちません

 


事例を見て聴いて理解することで始めて実践に活かせるものです。

 


自分自身も多くのヒヤリハットを経験しているので、こうして記事にすることで日頃の仕事に活かせればと思いました。

 


ヒヤリハットの内容に関しては『公益財団法人 日本医療機能評価機構 薬局ヒヤリ・ハット事例収集分析事業』を参考にさせてもらっています。

 

 

www.yakkyoku-hiyari.jcqhc.or.jp

 


また、自身の経験からも覚えているものは共有しようと思っているので参考になれば幸いです。

 

 

 

 

計数間違い

 


ヒヤリハットとして報告されるものもありますが、ミスの数が多すぎて報告されていない部分もあると思われるのが【計数間違い】です。

 


薬をお渡ししている身としてこんなことを言うのは大変恥ずかしいですが、【薬を受け取ったら内容と数を自分自身でも確認しましょう】‼

 


間違いはあってはならないことですが、人間が行っていることなので必ずあります。間違っていたら早めに薬局に相談しましょう。

 


次に行ったときでは薬局側の人間の記憶も薄れてしまっています。必ず気づいたときに電話や来局して間違いをお伝えしましょう。

 


薬局側からすれば永遠のテーマである【計数間違い】。ダブルチェックはもちろん、門前以外の処方箋を受け付けたときには特に注意が必要です。

 


分3(1日3回のこと)の薬が分2で処方されていたり、門前はいつも28日分だけど違う病院では30日分や35日分処方だったりと細かな違いがあるからです。

 


監査・投薬者は調剤者、入力者、患者さんと会話で日数を確認してからお渡しするのも未然に防ぐ方法のひとつになると思います。

 

 

剤形間違い

 


最近は特に【一般名処方】になったことで間違いが多いと思います。

 


「普通錠」を「口腔内崩壊錠」(OD錠)でお渡ししてしまったり、逆に「口腔内崩壊錠」を普通錠でお渡ししてしまったり。カプセル剤との間違いもたまにあると思います。

 


薬局の在庫が1種類だけであれば間違いは少ないと思いますが、先発の普通錠/OD錠、後発の普通錠/OD錠など複数の剤形があれば注意が必要です

 


薬歴に注意書きで【OD錠です!】と書いたり、陳列している棚を分けたり、棚のところに【○○は複数剤形あります!】などと注意書きを貼っておくのも良いでしょう。

 


ピッキング監査システムを導入すれば間違いは減るものの、急いでいてピッキング監査システムに通すのを忘れてしまっていたり、エラー音が鳴っていたのに周りの音にかき消されてスルーしてしまったりと二次的なミスも十分起こり得ますし、わたしも経験済みです。

 


最初から取り間違えないようにするのはもちろんですが、もしも取り間違えた時にそのまま患者さんに渡ってしまわないための仕組みを導入しておく必要があります。

 

 

名称間違い

 


【先発名】ではなく【一般名】での処方が増えてきた分、類似する先発品の名称での取り間違えは以前より減ったような気がします

 

 

 

などなど。

 


一般名処方が増えたことでこれらの間違いは減りました。

 


しかし、一般名処方での取り間違いも起こっています。

 


実際にわたしが現場で見た例では,

 

 

  • 【ロフラゼプ錠】と【ロラゼパム錠】
  • 【オメプラゾール錠】と【オルメサルタン錠】

 

がありました。

 


頭文字が似ていたり、発声したときに音が似ていたりと原因は様々です。

 


これももちろんピッキング監査システムで防ぐことは可能ですが、現実にはピッキング監査システムには正しいバーコードが通されているが、実際手に取ったのは違う棚の違う薬だったということも起こり得ますし起こっています。

 


調剤者と監査者のダブルチェックや継続している患者さんであれば薬を実際にお見せすることで「いつもと薬が違う!」ということを防ぐことができます。

 


また、薬剤情報提供書に薬の写真があればそれを用いることで自分も患者さんもチェックすることができるのでオススメです。

 

 

まとめ

 


今回は薬局にお勤めの方なら誰もが経験する【計数間違い】【剤形間違い】【名称間違い】の3つについて書かせて頂きました。

 


ここに挙げただけではなく、「こんな間違いもある!」「こうすればミスが減る!」などといった意見も頂ければ自分はもちろん他の医療従事者のためにもなるので宜しくお願い致します‼

 


患者さんの立場からすれば、こんなに色々な間違いが起こっているのか…と不安になるかもしれませんが、全ての薬局・医療従事者が必ずミスしているわけではありませんのでご安心を

 


逆にミスが度々続いたりするような薬局であれば、薬局を変えた方が良いかもしれません。そういうときは他の薬局に一度相談してみるのもひとつの手ですよ。

 


本日もお読み頂いてわたしの幸せがひとつ増えました。

 


コメントお待ちしております。