幸せの証拠

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ヒヤリハット事例と対策-② 医薬品の名称 会計 包装

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こんにちは。まいまいです。

 


ブログを見に来てくださってありがとうございます。

 


本日は『ヒヤリハット事例と対策』の第二弾‼(第一弾はこちら

 


ヒヤリハットとは、危ないことが起こったが幸い事故には至らなかった事象のことです。ハインリッヒの法則が有名ですが、1件の重大事故のうらに29件の軽傷事故、300件の無傷事故(ヒヤリハット)があると言われています。

 


ヒヤリハット】は言葉を知っているだけでは何の役にも立ちませんので、事例を見て聴いて理解して実践に活かしていきましょう‼

 


また、今回はこちらの書籍を参考にさせて頂きました。

 

 

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ヒヤリハット事例に学ぶ服薬指導のリスクマネジメント」
著者 澤田康文

 

 

 

 

一般用医薬品と医療用医薬品

 


一般用医薬品と医療用医薬品で似た名称のものがたくさんあります。

 


いくつか例をあげると、CMで「頭痛にバファリン♪」でお馴染みの一般用医薬品バファリンシリーズですが主な有効成分はアセトアミノフェンです。

 


一方、医療用医薬品の“バファリン有効成分は抗血小板薬で血栓を予防するアスピリンです。目的とする疾患がが全然違います。

 


また、医療用医薬品の“ロキソニン有効成分は解熱鎮痛抗炎症作用のあるロキソプロフェンナトリウムです。

 


一般用医薬品ロキソニンと言えば、第一三共ヘルスケアロキソニンシリーズですが、有効成分がロキソプロフェンナトリウム単体のものはロキソニンSになります。

 


ロキソニンSプラスの場合は胃への負担を軽減する酸化マグネシウムが配合されています。

 


ロキソニンSプレミアムの場合は鎮静成分アリルイソプロピルアセチル尿素と鎮痛補助成分の無水カフェインが配合されており、よりつらい頭痛症状をしずめたい方にとされています。

 


一般用医薬品と医療用医薬品で似た名称であれば同じ有効成分や効果だと考えるのが普通だとは思いますが、注意が必要です‼

 

 

 

会計負担が増える

 


薬局では患者さんの希望によってお会計金額が変わることがたくさんあります。

 


例えばジェネリック医薬品を使用する場合ですが、お会計が安くなることがほとんどですし薬の種類によっては1回の来局で1000円以上安くなる場合も少なるありません

 


安くなる場合は問題ありませんが、逆に高くなっていまう場合は事前にお伝えしておくと後々のトラブルを未然に防ぐことができます。

 


ジェネリック医薬品は嫌だという方が一定数いますが、現在ジェネリック医薬品を服用されていて先発品を希望された場合はお会計が高くなるのがほとんどだと思われます

 


先ほど説明した通り、ジェネリック医薬品に変更することで1000円以上安くなることがあるということは、逆に先発品にすることで1000円以上高くなることもあるということです。

 


患者さんがどちらでもいいと言われたり、よく分からないと言われた場合は先発/ジェネリックでそれぞれのお会計金額をお伝えすることも決め手になるかもしれません。

 


また、これは実際にわたしが遭遇した例ですが50代の男性が一包化をしてほしいと言って来局されました。処方された薬の内容は今も飲まれているものと同じですが、今は一包化せずにお渡しをしています。

 


一包化は朝食後、昼食後、夕食後など用法ごとに袋詰めにして飲みやすくしてお渡しすることです。

 


医師の指示に基づき、条件を満たせば薬局で点数を頂くことができるので患者さんに一包化の費用を負担して頂きます

 


これが3割負担の方ですと700円以上することもあります。患者さんにお会計金額が増えることをお伝えすると、それなら大丈夫と言われました。

 


このパターンは実はけっこう多くて、一包化のメリット(服用が楽で飲み忘れ防止になる)だけを知ってお願いされる方もいます。

 


デメリット(お会計金額が増えること)もあわせてお伝えすることで、会計が高くなった‼と言われることもなくなるので事前にお伝えしましょう。

 


あと、錠剤が飲めないからといって散剤に変えるのも意外と高くつきます。

 


本当は嫌だがジェネリックを選ぶ、飲み忘れが多いが一包化は高くなるので断る、飲みにくいのを我慢して錠剤でもらうといった無理はくれぐれもしないで頂きたいのですが、選択肢があることは知っておくと便利だと思います。

 

 

 

包装の意味を考える

 


薬を毎日飲んでいる方はあたり前かもしれませんが、薬はPTPシートという包装がされています。

 

 

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湿気を防いだり光を遮ったりするのはもちろん、薬の名称や服用方法が書かれていたりとたくさんの情報が詰まったものです。

 


そんなありがたい存在のPTPシートですが、ときにはそれが問題になることもあります。

 


以前に薬(錠剤)をPTPシートから出さずにPTPシートのまま服用してしまい、消化管に刺さるといった問題が起こったことがあります。

 


通常ではなかなか考えられませんが、例えば両親の薬を誤って小さなお子さんがPTPシートのまま飲んでしまうといった可能も考えられます。

 


PTPシートはその性質上、硬いプラスチックでできていますし誤って飲み込めば相当な痛みだと思います。

 


現場ではほとんど説明することはありませんが、薬をあまり飲んだことのない方や認知機能が低下している方、文字が読めない外国人の方などには説明するようにしています。

 


また、これはよくある例なのですがPTPシートを1錠ずつバラバラにして管理されている方がいます(写真の右側のよう)。

 



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こうすると、何かの拍子になくしてしまったりPTPシートに書かれた情報がバラバラになってしまうので飲み間違いにつながる可能性が高くなります

 


バラバラした方がかさ張らないのは確かですが、メリットよりもデメリットの方が多いと思いますのでやめておきましょう‼

 


今回は医薬品の名称、会計、包装についてのヒヤリハット事例を取り上げました。

 


OTC医薬品が増えてくると、医療用医薬品との違いについて聞かれることも多くなると思いますので注意したいですね。

 


また、お会計金額にかかわる部分も年々複雑化しています。細かい計算ができなくても、なぜお会計金額が増えるのか減るのかといったところは説明できるようにしておきましょう。

 


包装についてはどんどん使いやすく分かりやすくなっています。特にジェネリック医薬品は先発品との差別化を測る意味でもより一層力を入れておられるので薬の数が増えてくるとジェネリック医薬品の方が管理はラクかもしれませんね。

 


本日もお読み頂いてわたしの幸せがひとつ増えました。

 


コメントお待ちしております。