幸せの証拠

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日常の解像度をあげるためにできることを書いています

幸福の資本論

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こんにちは。まいまいです。

 

ブログを見に来てくださってありがとうございます。

 

本日は『幸福の資本論という本を読んでの感想です。著者は作家の橘玲氏です。橘氏の『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』も読んだのですが、金融資産についての考え方が大きく変わったのを覚えています。

 

本書は人生の大きな資本である3つの資本、「金融資産・人的資本・社会資本」について幸福に暮らすにはどうすればいいのかが書かれています。


その中でもわたしが特に幸福度に関わると思った内容を抜粋して4つ紹介したいと思います。

 

まずは「お金が増えても幸福にはなれない?」についてです。

 

例えば、月収10万円だったのが11万円になるのってすごく嬉しいですよね。10%も増えたんですから。でも、月収100万円の人が101万円になってもそれほど嬉しくないと思いませんか?1%増えただけです。同じ1万円でも収入によって感じ方は変わってきそうです。

 

では、あなたは月収が1万円増えると感動しますか?日々の食事や家賃の支払いに困っていないのであれば、それほど大きな感動は得られないと思います。

 

それならいかにして幸せに生きるかを考えることの方が重要だとは思いませんか?たとえ自分よりも年収が高い人に出会っても、その人が病気を患っていたり、友人と絶縁していたり、家族と疎遠であるならばお金には替えられない幸せが自分にはあることでしょう。

 

次に「月並みの国と果ての国」についてです。

 

みなさん、拡張性のある仕事って聞いて分かりますか?『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』でも述べられていたので、橘氏の言い回しなのかもしれませんが、とても分かりやすい表現だと思います。

 

わたしは演劇を見に行ったことがありませんが、演劇は劇場の客席数や公演回数、一席あたりの料金で決まります。客席や公演回数を無限に増やしたり、一席ずつ料金を調節したりはできません。

 

しかし、映画はどうでしょうか。DVDやネット配信にすれば客席は必要ありませんし再生回数にも決まりはありません。売り出す価格も画質や特典映像で差をつけることで調節可能です。

 

これが演劇俳優と映画俳優の収入の差=拡張性の差であると書かれています。拡張性のない仕事=月並みの国、拡張性のある仕事=果ての国というたとえでした。

 

新型コロナの影響で在宅ワークが勧められていますが、在宅でできる仕事なんかまさに拡張性のある仕事だと思います。

 

医師や看護師など最前線で活動されている方は様々なリスクを背負った上でも特別手当が出るぐらいしか報酬がなく、拡張性に乏しい仕事だと感じました。これを機にオンライン診療など便利なツールの導入が拡がることに期待したいですね。


次に「日本的雇用のメリットと末路」についてです。

 

本書では、終身雇用は超長期雇用の強制解雇制度である。退職金とは定年後のまともな仕事を放棄する代償である。と書かれています。

 

終身雇用や退職後の過ごし方については別の記事でもご紹介しています

 

 

shiawase-shouko.hatenablog.com

 

 

それを端的に表現したのがこの一文になっています。確かに65歳で定年し、退職金で老後を楽しく生き、80歳前後で生涯を終えるのであれば終身雇用は新入社員にとってとても喜ばしいことかもしれません。

 

しかし、90歳や100歳まで生きることが珍しくなくなった現代では、終身雇用は65歳以降を保障しない雇用形態と考えることもできます。

 

65歳までに老後の資金を用意できれば問題ありません。一生懸命働いて、節約すれば2000万円貯めることは誰でも可能でしょう。ただ、老後の生活で2000万円食い潰さないことを考えて怯えて生きるのはわたしには辛いことだと思います。

 

次に「老後問題とは老後が長すぎること」についてです。

 

これは先ほどの内容とも重複します。本書では老後とは人的資本(自らを労働市場に投資することでお金を稼ぐこと)を失った状態であると書かれていますが、この点に関しては今後様々な形で改善されていくと思われます。

 

労働生産人口の不足が日本の当面の課題であり、家電量販店のノジマが80歳まで従業員の雇用を延長できる制度を設けたことがニュースになっていました。老後に働く場所がない人にとっては朗報でしょう。今後はこのような事例も増えてくると思われます。

 

わたしは街の薬局に勤める薬剤師ですが、患者の1割から2割が90歳以上という環境です。田舎であるという点を差し引いても、自分が高齢者になる50年後にはさらに医療が進歩して平均寿命が延びていることは間違いないでしょう。

 

そのためにわたしは新卒で入社した会社を辞め、80歳まで働ける環境作りのために転職をしました。そんなわたしには退職金というものは存在しませんし、あてにもしていません。これからも転職を繰り返し、長く活躍できるスキルを磨いていきたいと思っています。

 

人的資本を維持すること(長く働くこと)に必要なのは、好きなことや興味のあることを仕事にすると書かれています。さらに拡張性があり、定年がない仕事だと最高ですね。

 

以上、わたしが特に幸福度に関わると思った内容を抜粋して紹介しました。しかし、幸せのかたちは人それぞれ違うと思います。貯金が一番の幸せである人もいれば、仕事に趣味に没頭するのが幸せな人、家族と過ごす時間が幸せな人もいます。

 

本書では、決まりきった幸せなどなく、目標とする幸せのかたちに向けて歩んでいく過程こそが幸せを実感できるのかもしれないと書かれています。そのためにも、まずは自分の目指す幸せとは何か考えてみるのが第一歩ではないでしょうか。

 

本日もお読み頂いてわたしの幸せがひとつ増えました。

 

コメントお待ちしております。